東京大学総合研究博物館 教授
三河内 岳(みこうち たかし)先生
プロフィール
1989年 岡山高校卒業
1993年 東京大学理学部卒業
1995年 東京大学大学院理学系研究科鉱物学専攻修士課程修了
1995年 東京大学理学部助手
1998年 理学博士(東京大学)
1999年 米国NASAジョンソン宇宙センター博士研究員
2011年 東京大学大学院理学系研究科准教授
2012年 第54次南極地域観測隊夏隊隊員
2018年 東京大学総合研究博物館教授
演題宇宙の石から探る太陽系の歴史
私は豊かな自然に恵まれた岡山で生まれ育ったおかげで、多様な自然に対する興味を養うことができました。高校卒業後は岡山を離れましたが、子供のころからの様々な興味の融合の結果、宇宙の石の研究に携わるようになり、今に至っています。研究対象の主なものは隕石ですが、隕石は太陽系誕生とその後の天体進化を教えてくれる「化石」のようなものです。隕石を切ったり刻んだり、時には焼いたりして、電子顕微鏡などを使って科学分析を行っています。地球上で一番多くの隕石が見つかっているのは南極ですが、研究用の隕石を集めるためにこれまで2回訪れています。また、惑星探査にも携わっていて、NASAの彗星探査機やJAXAの小惑星探査機が持ち帰った塵や砂の科学分析も行ってきました。このような私の経歴を紹介しながら、皆さんに宇宙の石が伝えてくれる魅力についてお話ししたいと思います。