講 師
理化学研究所仁科加速器研究センター超重元素研究グループ グループディレクター
九州大学理学研究院 教授
森田 浩介 博士
プロフィール
- 昭和54年3月
- 九州大学理学部物理学科卒業
- 昭和59年3月
- 九州大学理学研究科博士後期課程(物理学専攻)満期退学
- 昭和59年4月-8月
- 理化学研究所流動研究員
- 昭和59年10月
- 理化学研究所サイクロトロン研究室 研究員補
- 平成3年10月
- 同上 研究員
- 平成5年4月
- 同上 先任研究員
- 平成18年4月
- 同上 森田超重元素研究室 准主任研究員
- 平成25年4月-現在
- 九州大学大学院理学研究院 教授
- 平成25年4月-現在
- 理化学研究所 超重元素研究グループ グループディレクター (兼務・非常勤)
講演概要
この世界に存在するものすべてを構成する90種類ほどの元素。それらの元素は天然に存在するものの中から発見されたものです。また元素には人工合成によって作り出され、発見されてきたものもあります。原子番号が93以上の元素は、すべて人工合成によって合成・発見されてきました。
今回、「元素周期表にアジア初、日本発の名前を書き込む」という日本の科学者の夢が、ついに叶いました。私たち理研を中心とする研究グループが発見した「113番元素」を、国際機関が2015年12月30日(日本時間31日早朝)、新元素であると認定しました。私たちは応援してくださった日本の皆さんのことを思い、新元素を「ニホニウム」と命名いたしました。IUPACによる最終決定がなされれば、元素名‘nihonium’と元素記号‘Nh’が周期表の一枠を占めることになります。講演では、これまでの経緯と今後の研究についてお話しいたします。