演題:人類の未来を創るELID(エリッド)研削法 -ピカピカな表面を削る-
講師 : 大森 整(おおもり ひとし)先生
独立行政法人理化学研究所 和光研究所
基幹研究所 大森素形材工学研究室
主任研究員
講演概要
私たちの生活には、表面をピカピカでつるつるに削って利用する部品が数多くあります。例えば望遠鏡やカメラ用のレンズ、レーザー用の反射鏡、PCや携帯の電子部品、工具や金型などです。これらにはさまざまな硬質材料が用いられていますが、理研では、こうした材料を早く超精密に加工する新技術:ELID(エリッド)研削法を発明しました。
この技術は、研削に使用するダイヤモンド粒子を含んだ金属結合砥石の表面を、電気分解により金属部分だけを溶かし出し、常にダイヤモンド粒子を砥石表面に突出させることで、効果的に鏡面加工を実現する我が国独自の技術です。ELID(エリッド)研削法の原理や応用について、事例中心にご紹介します。