演題:脳、心、そして数理
講師 : 甘利 俊一(あまり しゅんいち)先生
独立行政法人理化学研究所
脳科学総合研究センター
先端基盤技術研究コア脳数理研究チーム
チームリーダー
講演概要
脳は永年の進化の結果として生まれた、大変複雑なシステムです。これは、莫大な数のニューロンを結合した精密なもので、この世の驚異といえます。脳は情報を巧みに処理するだけではありません。それは心を宿し、これをもとに人類は文明社会を築きました。
まずは、宇宙の起源から始めて、物質の法則、生命の法則、脳、そして心と文明が現れる様子を考えてみます。さらに、ニューロンからなる脳の働き、その分子の仕組みから、回路網、そして高次の脳の機能を調べるのです。心の働きはどのように生じたのでしょうか。
脳の働きは、コンピューターとは異なる情報の原理に基づいています。その、原理を明らかにするのが私の研究している数理脳科学です。数理脳科学は何を明らかにするのか、それを展望します。
講演の様子
脳は永年の進化の結果として生まれ、それは心を宿し、これをもとに人類は文明社会を築いたこと。さらに、専門分野の数理脳科学の展望、先生自身の研究人生を振り返りながら難解な演題を解り易くお話をしていただきました。