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平成21年8月22日仁科会館にて |
仁科芳雄博士は、1918年(大正7年)理化学研究所へ研究生として入所し、ヨーロッパ留学を経て、帰国後も研究に没頭し、また、戦後日本の最も困難な時期に、理化学研究所の所長を務めるなど、その生涯を理化学研究所において物理学を中心とした基礎科学の振興に捧げられました。そして、その功績を認められて、昭和21年に戦後初の文化勲章を受章されました。 |
講演1 |
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講師 |
〔講演概要〕 海の厄介者のエチゼンクラゲ、どこにでも居るミズクラゲなど、最近海にはびこりだしたクラゲの中から新しいムチンの一種「クニウムチン」を発見しました。動物には多種多様なムチンが存在しますが、大量にとれて構造が確定しているムチンは他にありません。 このムチンを使えば、今まで出来なかった様々な医療技術やナノテクノロジーが実現しそうです。私たち人間にとっても身近で大切なムチンとはいったいどういうものか?どういう性質があるのか? 皆さんの知らないムチンの世界をご紹介します。 |
講演2 |
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講師 |
〔講演概要〕 私たちの豊かな暮らしは、植物が作る数多くの化合物に支えられています。ヒトにとって欠かせない栄養素である糖類やビタミン、漢方薬の成分、野菜や果物の香りや色素成分などは、その植物が持つ特別な遺伝子の働きによって作られます。 ブロッコリー、大根、キャベツ、ワサビなどのアブラナ科野菜に含まれる「カラシ油配糖体」という化合物は、 野菜の香りや辛味にかかわる成分で、健康増進の機能が期待されています。今回は、カラシ油配糖体の生合成に関わる遺伝子群の発見と、高健康機能野菜の開発への展望についてご紹介します。 |
会場となった仁科記念ホールには、中高校生40人をはじめ、教員、企業人、物理愛好者、町民の方々等約110人が参加されました。両講師とも、平易な言葉で分かり易い説明に努められ、参加者の方々が深くうなずきながら聞いておられる姿が印象的でした。参加者からの質問にも、丁寧に答えていただきました。 |