平成24年8月18日 仁科会館にて

 仁科芳雄博士は戦後日本の最も困難な時期に、理化学研究所の所長を務めるなど、その生涯を理化学研究所において物理学を中心とした基礎科学の振興に捧げられました。そして、その功績を認められて、昭和21年に戦後初の文化勲章を受章されました。
  理化学研究所里庄セミナーは、科学技術の進歩とその振興をはかり、青少年に科学する心を育むとともに、最新の研究動向や成果を仁科芳雄博士生誕の地岡山県里庄町「仁科会館」より発信しています。
  今年は脳科学総合研究センター 先端基盤技術研究コア脳数理研究チーム チームリーダーの甘利俊一博士と放射光科学総合研究センター 利用システム開発研究部門長の山本雅貴博士をお迎えし約110名の方が講演に耳を傾けました。

 

演題:脳、心、そして数理

講師
独立行政法人理化学研究所
脳科学総合研究センター
先端基盤技術研究コア脳数理研究チーム
チームリーダー
甘利 俊一(あまり しゅんいち)博士

〔講演概要〕
 脳は永年の進化の結果として生まれ、それは心を宿し、これをもとに人類は文明社会を築いたこと。さらに、専門分野の数理脳科学の展望、先生自身の研究人生を振り返りながら難解な演題を解り易くお話をしていただきました。

 

演題:夢の光 −Spring-8からSACLAへ−

講師
独立行政法人理化学研究所
放射光科学総合研究センター
利用システム開発研究部門部 部門長
山本 雅貴(やまもと まさき)博士

〔講演概要〕
 演題の“夢”の光は今や夢ではなく、現在進行形である。SPring-8とSACLAがもっているスペックを紹介し、人類の生活環境が変わるであろう今後の研究成果についてご講演をいただいました。

理化学研究所里庄セミナーは毎年、8月中旬ごろ開催します。平成25年度も開催予定です。仁科会館のHPをチェックして、是非ご参加ください。