仁科芳雄博士顕彰事業第21回
ロボットコンテスト2013
- 平成25年9月1日(日)
- 里庄町立里庄中学校体育館
“ロボットコンテスト2013”は、中高生74チームの参加を得て、盛大な大会となりました。今年は、競技規則を変更した為、ロボットの完成度を少し心配していましたが皆さんの創意工夫と熱意が感じられた大会でした。 又、開催当日、台風の影響で雨中での開催、受付・機体検査場所の変更等、非常に悪いコンディション中、皆様のご協力を得て無事開催できましたことに感謝いたします。
参加してくれた生徒の皆さん、生徒をご指導いただいた先生方、企画からお世話になりました審査員の先生方、そして準備や片付けを担当してくれた方々、ありがとうございました。
審査委員長講評
審査委員長
岡山大学大学院自然科学研究科
教授 五福 明夫
皆さん、お疲れ様でした。皆さんの創意工夫されたロボットを拝見できて、楽しい一日でした。
最初、ロボットを拝見した時、「なるほど工夫しているな」と感じたものが多かったです。逆に「これでうまく動作するのか?」と疑問を持ったものもありましたが、競技では意外にうまく動作して得点を挙げているのを見て感心致しました。皆さんの試合に臨む心構えと、規則をきちんと守る正々堂々とした姿は格好良く、皆さん全員が勝利者と思っています。
今回のロボコンでは「分別回収」をテーマに、規則・アイテム・競技台を設定致し、審査員団としては、是非とも挑戦して欲しいと考えていました。実際の競技では、穴空きブロックから紐をはずす動作に多くのチームがチャレンジされて、しかも様々なアイデアによる仕組みを作り上げて、相当数のチームがその動作を実現して得点を挙げておられましたことには敬意を表します。また、ペットボトルから棒を抜く動作も実現したチーム、ブロックを積み上げる戦略で試合に臨んだチームなど個性あるロボットが多かったと感じました。
決勝戦は、中学生部門では桜が丘中学校と地元の里庄中学校のチーム、高校生部門では東岡山工業高校のチーム同士の戦いとなりましたが、どちらも決勝戦に相応しい高いレベルの熱戦でした。優勝の栄冠を勝ち取られた、桜が丘中学の「熱血ボンバー」、東岡山工業高校の「東工3号」のチームの皆さん、おめでとうございます。また、他のチームのロボットも、面白い機構、しっかりとした製作、練習を積んだ操縦に見るべき所が多数ありました。
さて、中学部門の仁科独創賞に輝きました笠岡西中学の「笠西ロボ」は、穴空きブロックを8個並べて取り、それを回転させて積み上げる動作や、ブロックを平面的にまとめて取り、その内の穴空きブロックだけはピットに置かない動作に感動致しました。また、高校部門の仁科独創賞である東岡山工業高校の「東工3号」は、ブロックを吸い込む機構を持つロボットの構造や、製作の丁寧さが素晴らしく、また、操縦の練度も高く、すべての競技での最高得点の7,000点をたたき出したことが評価されました。一方、アイデア賞には3つのチームが選考されました。総社西中学の「風林火山」は、紐を扱う小さなフックのついた棒をひねって紐をピットに入れる工夫が良かったです。寄島中学の「I’m ALONE」は、回転板で獲得ブロック群を方向転換させる機構が興味深かったです。また、倉敷天城高校の「smirk」は棒で穴空きブロックを串刺しにして取るシンプルで確実な構造が評価されました。
最後になりましたが、科学振興仁科財団の皆様、里庄町教育委員会の皆様、毎年会場を提供下さっています里庄中学校の皆様にはお礼申し上げます。また、このロボコンは、審判係、進行係、記録係などでご協力いただいています参加校の先生方の協力無しには開催できません。先生方の献身的なご協力に感謝申し上げます。