仁科芳雄博士顕彰事業第26回
ロボットコンテスト2018
「ミッション:月面資源を回収せよ!」
- 平成30年9月2日(日)
- 里庄町立里庄中学校体育館
「ロボットコンテスト2018」は、中学校から17校45チーム、高等学校から9校18チーム、合計26校63チームの参加を得て、今年も盛大な大会となりました。今年は昨年に引き続きテーマを月面に設定し、新しい趣向として高得点のアイテムをトンネルの中に配置しました。かなり苦戦したチームが多かったようですが、上位チームはしっかり対応していました。
参加してくれた生徒の皆さん、生徒をご指導いただき運営にも携わっていただいた中学校・高等学校の先生方、年の初めの企画から長きに渡ってお世話になりました審査員の先生方、そして準備や片づけを担当していただいた多くの方々、皆様の力でこのロボコンは支えられています。さらに、今年は福武教育文化振興財団から助成をいただきました。深く感謝いたします。
審査委員長講評
審査委員長
岡山大学大学院 教授 五福 明夫
選手の皆さん、お疲れ様でした。本競技会は昨年の続編として、「月面資源を回収せよ!」をミッションとしました。この大会を1年間楽しみにしながら、競技ルールなどの検討を進めてきました。本大会の印象として、全体的にレベルが向上したと感じました。ロボットの構造や動作の工夫、正確な動作や確実なロボット操作が出来ていましたし、役割分担がしっかりしていたチームもありました。
優勝の笠岡東中学校「HIGASHI魂」、高梁城南高等学校「城南電子2号」のチームの皆さん、おめでとうございます。惜しくも準優勝となりました、桜が丘中学校「桜中0」、おかやま山陽高等学校「おかやま山陽2号」のチームの皆さん、決勝戦は共に熱戦でした。どちらのチームが勝ってもおかしくない試合でしたが、勝ちたい気持ちを抑えて冷静に操作できたかどうかの差だったように感じます。また、その他のチームもよく頑張って実力を発揮できていたと思います。その意味で、皆さんがヒーローと思います。
皆さんは心身ともに成長途上ですが、今回の結果を単に喜んだり悔しがったりするだけでは、成長しません。全ての参加チームへお願いしたいと思いますが、うまくいったところ、失敗したところを振返って成長して欲しいと思います。日本や世界の将来には、目標に向かって努力する若手技術者が必要です。
さて、受賞ロボットそれぞれについて、受賞理由を説明したいと思います。
“仁科独創賞”の桜が丘中学校の「桜中0」は、操作性も考慮した移動およびアイテム操作メカニズムを評価しました。また、高梁城南高等学校の「城南電気1号」は、アイテムを取って高く積み上げる仕組みと操作技術が良かったです。
“アイデア賞”の井原中学校の「ツインズ」は、分離型ロボットというアイデアと、今回の競技会で分離型ロボットへ挑戦した2チームのうちで好成績を残したことが良かったです。里庄中学校の「CatchWin」は資源コンテナに積むための外側カバー付きの独特の機構がありました。水島工業高等学校の「Rst(リシタ)水島」は穴あきアイテムを取る串刺し機構の工夫に加えて3×3×2=18のアイテムを同時に取って積めることが素晴らしかったです。
最後になりましたが、科学振興仁科財団および里庄町教育委員会には本競技会を主催いただきありがとうございました。また、運営をお手伝いいただきました中学校、高等学校各校の先生方には、ロボット製作のご指導も含めて大変なご協力をいただきました。感謝申し上げます。最後まで熱心に応援いただきました保護者の皆様にも、本競技会を盛り上げていただいたことに感謝したいと思います。来年もこのロボコンは開催されると思いますので、楽しみにしております。