演題:ノーベル賞を楽しもう -仁科から小柴まで- そして次は君たちの番だ
講演の様子
仁科芳雄博士は理化学研究所から派遣され、7年間にわたって欧州留学をし世界中から集まった研究者達と切磋琢磨しながら研究生活をともにした。まさに量子力学が誕生するその時に、ラザフォード、ボーアといった物理学者の指導を受けるとともに、共同研究者クラインと「クラインー仁科の公式」を導出するなど、自らも量子力学の発展に業績を残して帰国した。
帰国後、理化学研究所において仁科研究室を主宰し、湯川秀樹博士、朝永振一郎両博士をはじめとする多くの物理学者達を輩出した。2002年ノーベル物理学賞を受賞された小柴昌俊博士は朝永博士を通じて仁科博士とご縁がつながっています。
この講演会では、クラインー仁科の公式、湯川博士の中間子理論、朝永博士の繰り込み理論、小柴博士のニュートリノなどの難解な物理学の神髄を、運動部の中学生によるパフォーマンスを取り入れて、具体的な生徒の働きにたとえてお話されるというユニークな講演で、中学生たちが、爆笑したり身を乗り出して聞いたりする姿が印象的なご講演でした。
※講演の内容は、ご著書「中学生が演じた素粒子論の世界」に詳しく紹介されています。