仁科芳雄博士生誕日記念科学講演会

第21回 仁科芳雄博士生誕日記念科学講演会

  • 平成25年12月6日(金)
  • 里庄総合文化ホール フロイデ中ホール
川合 光先生

講師 : 川合 光(かわい ひかる)先生京都大学教授

演題:ヒッグス粒子と素粒子論の展望

講演概要

 最近、欧州共同体の大きな加速器 (LHC)が稼動しはじめ、重要な発見がつづいています。 その一つは、昨年のヒッグス粒子の発見です。ヒッグス粒子は理論的な考察からながらく予想されてきたものですが、この発見により、素粒子の標準模型が正しいことが最終的に確認されました。もう一つの大きな結果は、超対称性が低いエネルギーには存在しないことが検証されたことです。超対称性も、理論的な考察から、可能性が議論されてきたものですが、こちらのほうは実験により否定されたわけです。すなわち、標準模型は正しいが、それ以上の余計なものは考えないほうがいいということです。これはいいかえると、標準模型が重力の量子論と直接つながっている可能性があり、もしそうだとすると、現段階の知識をもとにすこし頑張れば、すべての力を統一的に理解できるかもしれないということです。講演では、ヒッグス粒子の発見と、そこからえられる今後の素粒子論の展望についてお話します。

講演の様子

ヨーロッパ共同体の大きな加速器LHCが稼働し、大きな発見がありました。ひとつは理論的に予言されていたヒッグス粒子が発見されたこと、もうひとつは超対称性が低いエネルギーに存在しないことです。講演では、これらの発見を踏まえたうえで、ヒッグス粒子の発見とそこから得られる今後の素粒子論の展望についてお話しくださいました。講演は非常に難しかったのですが、先生の熱心に語る姿が印象に残りました。

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