仁科会館に超大型写真パネル設置!

安田工業株式会社から、新しい超大型写真パネル(幅5m、高さ2.7m)等をご寄贈いただきました。NASAの探査機が撮影した火星表面の写真で、実際に見るとその迫力に圧倒されます!仁科会館1階の研修室に設置していますので、ぜひ来館してご覧ください。
大型写真パネル(火星表面)

超大型写真パネル

新しい写真パネルはNASAの火星探査機「キュリオシティ」が撮影した超高解像度の火星表面写真です。臨場感を最大限生かすため、今までの大型写真パネル(幅2.3m、高さ2.7m)から幅5mとさらに大型化したもので、コンセプト考案、デザイン、製作、設置、これらすべてを安田工業が手掛けてくださいました。社長の安田拓人様の起案により「科学技術の素晴らしい力、魅力、それにより人類が実現した夢」を、わかりやすく最大限に伝えることを狙ったとの事です。小惑星探査機「はやぶさ2」の成功も記憶に新しいJAXAが、次の挑戦として有人月面探査や火星探査などを計画していることを念頭に置き、火星表面の写真が選ばれました。

飛行機エンジン部品

エアバスやマクドネル・ダグラスなどの旅客機用に、7600基以上も製造されたエンジンV2500の「シュラウド」という部品です。精度の高い工作が要求される部品のため、安田工業製の工作機械で作られています。写真パネルの左側に、新たに詳しい解説を付けて展示しています。

宇宙服ヘルメット

新しい展示品として宇宙服のヘルメット部品もご寄贈いただきました。このヘルメットはレプリカではなく、アメリカのエアロック社がアポロ計画用に開発した実物です!写真パネル左の展示ケースで展示しています。

写真パネル設置の経緯

仁科会館の研修室には、スペースシャトルの大型写真パネルと安田工業製の飛行機エンジン部品が、長い間展示されていました。スペースシャトルはすでに退役し写真も退色が進んだため写真パネルの廃棄を考えていたところ、安田工業から新しい写真パネルの設置をご提案いただきました。それにとどまらず、エンジン部品の刷新と説明パネルの追加、ならびに宇宙服のヘルメット部品もご寄贈いただきました。

ホームページリニューアルと記念コラム「生家から見えた海」

この度、ホームページを全面リニューアルしました。

今回のリニューアルでは、皆様により良く仁科芳雄博士や仁科会館を知っていただけるよう、コンテンツの充実化、スマートフォンやタブレットでの表示の向上を図りました。今後も内容の充実化を進めて参りますので、どうぞよろしくお願い申しあげます。

 

リニューアル記念コラム「生家から見えた海」を公開しました。

仁科芳雄博士は1890年(明治23年)12月6日岡山県浅口郡新庄村浜中(現・里庄町浜中)に生まれ、明治38年に生石(おんじ)高等小学校を卒業されるまで、里庄町浜中の生家で過ごされました。仁科芳雄博士が生家で過ごされた当時は、窓からどのような景色が見えたのでしょうか。

古地図を頼りに当時の里庄に遡っていますので、ぜひ仁科芳雄博士の幼少期に思いを馳せてみてください。

ペルチェ冷却霧箱の展示

仁科会館で新たに霧箱の展示を始めました!


霧箱(きりばこ)について

霧箱は放射線が通過した跡を「飛行機雲」として観察する装置です(この放射線の跡を専門用語で「飛跡」と言います)。仁科芳雄博士は霧箱を用いて、宇宙線(宇宙から地上に降り注ぐ放射線)の研究をしていました。
今回設置する霧箱は「ペルチェ素子」を用いた冷却を利用して、小型かつ長時間の連続運転が可能な新世代の霧箱です。一般向けの科学実験で良く用いられるドライアイス冷却式の簡易な霧箱に比べるとはるかに高性能で、アルファ線のみならずベータ線も捉えることができ、放射線源からの放射線だけでなく自然放射線や宇宙線の観察も可能です。くっきり見える飛跡がアルファ線もしくは宇宙線、弱い飛跡がベータ線になります。

ただし、この霧箱は観察面積が小さいため残念ながらアルファ線と宇宙線の区別ができません。大型の霧箱であれば、数cmしか飛跡を残さないアルファ線と長い飛跡として観察できる宇宙線の違いが分かります。長くてくっきりした宇宙線の飛跡はとてもきれいなので、ぜひ一度は科学館などに展示している大型霧箱も見てみてください。

放射線の正体と種類

放射線は顕微鏡でも見ることができないほど小さい粒子です。我々の身の回りを飛んでいる放射線もあり、自然放射線と呼ばれています。
放射線にはアルファ線、ベータ線、ガンマ線、宇宙線などがあります。発見された当初は正体不明だったのでこのように名付けられましたが、その後の研究で正体が分かりました。アルファ線はヘリウム原子核、ベータ線は電子、ガンマ線は光子、宇宙線はミュー粒子です(正確にはニュートリノなどミュー粒子以外の宇宙線もありますが、霧箱でくっきり見えるのはミュー粒子です)。最も大きいヘリウム原子核でも直径は3.8×10-15mで、光学顕微鏡の分解能1×10-7mや電子顕微鏡の分解能1×10-10mよりはるかに小さい粒子です。

ペルチェ素子冷却とは

エタノールを過冷却して過飽和状態(放射線の「飛行機雲」が発生する状態)にするにはマイナス20℃以下に冷やす必要があります。この霧箱は、電気を流すと表面が冷却されるペルチェ素子(ぺルチェ効果は熱輸送なので、正確には片面が冷却され逆の面が加熱されます)を利用していて、ドライアイスや冷凍機は必要ありません。
ちなみに、仁科芳雄博士が実験で用いた霧箱では、断熱膨張を利用して冷却していました。

もっと詳しく知るには

この霧箱は大阪府立大学 研究推進機構 放射線研究センターの秋吉優史先生が開発しました。秋吉先生のホームページに、非常に詳しい解説があります。仁科会館に展示している霧箱はEX型です。秋吉先生のホームページではEX型で放射線を観察している動画も見ることができます。

PAGE TOP